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島津 奨
サイディングボードは、日本の建物の80%のシェアを誇る外壁材です。サイディングの塗装で一番注意する点は、既存のサイディングが"通気工法"と"直張り工法"のどちらで付けてあるか?です。
工法により使える塗料のタイプが変わってきます。もし、何も知らずに施工すると、塗装後に剥がれや膨れの症状が出てくる可能性がありあmす。
このページではサイディングボードの種類や特徴、"通気工法"と"直張り工法"に使える塗料の違いなどを説明していきます。
サイディングは、外壁材の種類で国内のシェアの80%以上を占めています。その場で施工するモルタルとは違い、工事で作られたパネル状の外壁材を外壁に沿って貼り合わせていき施工します。
モルタルのように技術による差が出にくいため品質は安定し、取り付けも簡単なので工期が短く安く施工できるため人気です。
新築時にサイディングにする方以外にも、モルタル壁からサイディング材に張り替えるリフォームも多いです。
ほとんどのメーカーのサイディングボードには、厚さが12mm・14mm・16mmの3種類あります。
今塗り替え時期に差し掛かっている物件は12mmタイプが多いのですが、約10年前のJIS規格の改正で、現在は法的に14~16mmのサイディングしか使用できません。
14mmと16mmを比べると、14mmの方が価格は安いです。16mmは価格が高くなりますが、凹凸が立体的で高級感があり、断熱性も少し高めでヒビ割れや劣化に強い特徴があります。
設置方法に関しては「釘留め工法」「金具止め工法」の2種類ありますが、しっかりと施工すればどちらの工法でも雨漏りしやすいなどの心配はありません。
サイディングの劣化症状には以下の症状があります。
・シーリングの劣化
・チョーキング
・サイディングボードの浮きや反り
・ヒビ割れや剥がれ
・苔の発生
特に注意が必要なのは、シーリングの劣化です。シーリングとは、サイディングの外壁材と外壁材の溝を埋めるゴム状の建築材です。
シーリング材が劣化してくるとヒビ割れを起こし、ヒビ割れた箇所から雨水が入り込むと、外壁材内部の劣化に繋がります。
サイディングの取り付け方法には、”通気工法”と”直張り工法”の2種類あります。既存のサイディングが直張り工法で取り付けてある場合には注意が必要です。
通気工法は、外側からサイディング材・通気層・防水紙・間柱外部の順の構造になっており、建物の外側・内側の温度差によって結露や湿気が発生しても、通気層があることで結露を乾燥させ湿気を外に排出できます。
しかし、直貼り工法にはサイディングと防水紙の間に通気層がないため、結露や湿気を排出することができず、中からサイディングを腐らせてしまうことがあります。
そして、この通気層の有無によって、塗装の際に使える塗料が変わります。通気工法は水性・溶剤(油性)問わず自由に塗料を選べますが、直貼り工法は水性塗料は選べません。
理由は、水性塗料の場合は分厚い膜厚が密着する仕上がりになり、通気性に問題が生じてしまうからです。
通気層がないため、外壁材内部からの水蒸気や湿気が分厚い塗膜の影響で排出できず、塗膜剥離や塗膜が膨れて下地を腐らせる要因になってしまいます。
塗装は、一番オーソドックスなメンテナンス方法です。使う塗料により価格が大きく異なり、基本的に高価な塗料を使う方が長持ちします。
おおよその単価は以下の通りです。
アクリル塗料:1,000〜1,300円
ウレタン塗料:1,200~1,500円
シリコン塗料:1,600~1,800円
フッ素塗料:2,500~2,800円
ラジカル制御塗料:1,900〜2,300円
光触媒塗料:2,800~3,800円
無機塗料:2,500〜3,000円
※下塗りを含む3回塗りの単価です
また、サイディングを塗装する場合は、シーリング補修も同時に行います。
シーリング補修の方法は、既存のシーリング材の上から新しいシーリングを注入する打ち増し、既存のシーリング材を剥がしてから新しいシーリング材を注入する打ち替えがあります。
貼り替えは、今ある外壁材を剥がし新しい外壁材を取り付けるメンテナンス方法で、カバー工法は今ある外壁材の上から新しい外壁材を取り付ける方法です。
どちらの方法も、外壁材が新しくなるので一番の良いメンテナンス方法ですが、その分費用は高いです。
業者によっては、施工金額を上げるために貼り替えやカバー工法をオススメしてくるところもありますが、塗装で十分対応できることが多いので注意してください。
貼り替えもカバー工法も使うサイディング材によって費用がかなり変わり、また下地の状態により後からの追加料金が発生することも多いため、一概にいくらと出しにくいです。おおよそ塗装の2~3倍かかります。
・最も普及している外壁材
・主原料は、セメント質と繊維質原料
・耐震性、耐火性に優れている
・デザイン(レンガ調、タイル調、木目調)とカラーが最も豊富
・施工費用:4,000~6,000円/㎡
・窯業系サイディングの次に普及している外壁材
・断熱性に優れている
・軽いので、カバー工法で採用されることが多い
・施工費用:3,000~5,000円/㎡
・断熱性が高い
・吸水性が高い
・施工費用:2,000~3,000円/㎡
・アメリカで主流のサイディングで日本では少ない
・シーリングを使わないで施工できる
・軽量なのでカバー工法に向いている
・施工費用:3,000~4,000円/㎡
サイディングの塗装で一番注意する点は、既存のサイディングが”通気工法”と”直張り工法”のどちらで付けてあるか?です。
塗装する場合は、通気工法か直貼り工法かで使える塗料が変わります。通気工法は不自由なく水性から溶剤(油性)の塗料を選べますが、直貼り工法は分厚い膜厚が密着する水性塗料は選べません。
もし、直張り工法に水性塗料などの合わない塗料を使ってしまうと、外壁材内部から逃げようとする水蒸気や湿気によって、塗膜剥離や塗膜が膨れて下地を腐らせる要因になります。
現状のサイディングが、”通気工法”と”直張り工法”のどちらかがわからない方は、児玉塗装が調査に伺いますのでお気軽にお問い合わせください。