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【2026年5月11日更新】ナフサショック・中東情勢による塗装材料への影響|各メーカーの出荷・受注状況まとめ

現在、中東情勢の緊迫化とホルムズ海峡の事実上の封鎖により、塗料・シンナー・防水材などの原材料となる石油化学製品の供給が世界的に不安定な状況となっています。

弊社では各メーカーから随時通知を受け取り、その情報を正確にお伝えすることがお客様への誠実な対応と考え、本ページにて最新情報を公開しております。状況は日々変化していますので、随時更新してまいります。

そもそもなぜ塗料・シンナーが不足するの?石油・ナフサ・シンナーの関係を解説

今回のホルムズ海峡封鎖による影響をより深く理解していただくために、塗料・シンナーの原料となる「石油」「ナフサ」「シンナー」の関係を解説します。

石油とは

石油は、地中から採掘される天然の液体炭化水素です。地域から輸入された原油は、日本国内の製油所で蒸留して、さまざまな製品に分けられます。ガソリン、灯油、重油などはすべてこの石油から作られており、私たちの生活を支える基礎的なエネルギー資源です。

ナフサとは

ナフサは、石油を蒸留する際に得られる成分のひとつで、「粗製ガソリン」とも呼ばれます。塗料やシンナーの原料となる溶剤も、このナフサが使われています。石油の輸入が止まれば、ナフサの生産量が激減し、それに連動してシンナーや塗料の原料も入手できなくなるのです。

シンナーとは(塗装における役割)

シンナーの主な成分はトルエン・キシレン・酢酸エチルなどの有機溶剤で、これらはいずれもナフサを原料として石油化学プラントで製造されます。つまり、石油の供給が止まると、ナフサが不足し、シンナーが作れなくなるという直接的な連鎖が起きます。

シンナーは、溶剤系塗料を希釈するために使用されます。塗料には樹脂・顔料・添加剤などが含まれており、そのままでは粘度が高すぎてうまく塗れません。シンナーを加えることで適切な粘度に調整し、スプレーや刷毛・ローラーでムラなく塗布できるようになります。

石油 → ナフサ → シンナー(塗料)という供給連鎖

「石油(原油)→ 精製 → ナフサ → 化学処理 → シンナー」という精製過程なので、石油(原油)がなければ、ナフサが生成されずシンナーが作られません。

日本は、石油もナフサも他国からの輸入割合が非常に高いです。

石油は、中東依存度は2025年に約94%に達しており、ホルムズ海峡を経由した石油輸入量は9割。また、ナフサは約4割を国内で生産し、約4割超を中東から輸入、残る2割をその他の地域から輸入しています。

このように、ホルムズ海峡が封鎖してしまうと、石油9割、ナフサ4割が入ってこない状況になってしまいます。

塗装工事への影響について

今回の原材料不足は、住宅塗装に欠かせない以下の材料に広く影響しています。

現在、弊社では各メーカーと緊密に連絡を取りながら、必要材料の確保に努めております。ただし、状況によっては工事のスケジュールや使用材料に変更が生じる可能性がございます。あらかじめご了承いただけますようお願い申し上げます。

シンナー(溶剤) 各社が75〜80%の大幅値上げ・出荷制限。一部では「1社1缶まで」の制限情報も
溶剤系塗料 値上げ・受注停止が相次ぐ。屋根・鉄部・木部塗装に影響
水性塗料 溶剤系からの切り替え需要が集中し、納期遅延が発生
シーリング材 数量制限・リードタイム延長
防水材 出荷停止が広がっている
ルーフィング 受注停止・40〜50%の大幅値上げ
マスキングテープ・養生材 出荷制限が始まっており、作業への影響が懸念される

【要注意】便乗値上げ・悪質業者にご注意ください

こんな時期だからこそ、悪徳業者の訪問販売の行動が活発になっています。業者・営業トークにご注意ください。

1.不安を過剰に煽って即決を迫る

「来週からさらに値上がりします!」「今日契約してくれれば特別価格で!」と過度に煽り、その場での契約を迫る業者は要注意です。値上げは事実ですが、冷静な検討時間を奪うこと自体が悪質営業の手口です。

3.材料不足を理由に粗悪資材を使う

正規の塗料が手に入らないことを逆手に取り、規格外品や流用品、薄めすぎた塗料を使う業者が出てくる可能性があります。塗料缶のラベル・メーカー出荷証明を確認することが大切です。

4.異常に安い見積もり

業界全体が値上がっているなかで、極端に安い見積もりが出てきた場合は、

・必要な工程(下塗り・中塗り・上塗りの3回塗り)を省略している
・塗料を規定量より薄めている
・中途半端な施工で短期間に再劣化する

といったリスクがあります。「相場より極端に安い」は警戒信号です。

最新の主な動き(2026年4月)

4月17日:日本ペイント 16品種の受注停止(2026年4月17日~25日まで予定)
4月16日:日本ペイント 塗料本体10〜20%・シンナー15〜25%追加値上げ
4月15日:KFケミカル KFスペシャルシーラントの受注を一時停
4月14日:アステックペイント 受注残1,000件超・受注一時停止の可能性を警告
4月14日:オート化学工業 全製品のリードタイム延長(翌々営業日出荷へ)
4月13日:エスケー化研 溶剤下塗り・錆止め 受注停止
4月13日:TOTO システムバス・ユニットバス・トイレユニット全シリーズ 新規受注停止
4月13日:日新工業 防水材料全般 出荷停止
4月13日:関西ペイント シンナー類 出荷統制・50%以上値上げ実施中
4月07日:エスケー化研 水性塗料を含む全塗料の値上げ発表(5月11日出荷分〜)
3月25日:ロックペイント シンナー類 出荷量制限・価格30%以上値上げ
3月19日:日本ペイント シンナー類 75%値上げ(業界に大きな衝撃)

アステックペイント

【2026年4月14日】
原材料の供給制限による不規則な生産が続くなか、急激な注文増加により生産・出荷・運送が極度にひっ迫しています。現在の受注残は1,000件以上に達しており、納期確認・在庫確認の問い合わせ電話が殺到することで、さらなる受注処理遅延が発生するという悪循環に陥っています。このまま状況が改善されない場合、受注の完全一時停止もやむを得ない可能性があります。

【2026年4月10日】
原油・ナフサ等の原材料価格が連日急騰しており、3月より社内コスト削減に取り組んできたものの、現行価格の維持が困難な状況となっています。実施日・改定率は現時点で未定ですが、予告期間が十分に設けられない形での急な価格改定の可能性があります。

日本ペイント株式会社(塗料・シンナー)

塗料大手の日本ペイントは、シンナー製品について3月19日発注分より75%値上げを実施しました。さらに、4月4日の追記情報によると、日本ペイントは2026年4月16日出荷分より、塗料本体を10〜20%、シンナーを15〜25%追加値上げすることを発表しており、3月のシンナー75%値上げに続く連続改定となっています。

また現場では、業者1社につきシンナー1缶までという制限情報も一部出ており、シンナー不足は塗装業界全体に深刻な影響を及ぼしています。

【2026年4月17日】
受注停止期間:2026年4月17日(金)13時から4月25日(土)まで
ただし、受注業務の正常化に時間を要する場合には、受注停止期間を延長の可能性あり

・速乾PZヘルゴンエコ
・超速乾型PZヘルゴンエコ
・1液ハイポンファインデクロ
・ハイポンファインプライマーⅡ
・ハイポン20デクロ
・ハイポン20ファイン
・速乾さび止めエコ
・サーモアイプライマー
・水性カチオンシーラー
・ファイン浸透シーラー
・ファインパーフェクトシーラー
・1液ファインパーフェクトシーラー
・ファインパーフェクトベスト強化シーラー
・アンダーフィラー弾性エクセル
・パーフェクトフィラー
・パーフェクトサーフ

関西ペイント株式会社(塗料・シンナー)

関西ペイントは、シンナー製品について出荷統制を実施するとともに価格改定を行いました。4月13日以降の出荷分より現行価格から50%以上の値上げとなっています。出荷数量についても、4月2日17時以降の受注分は昨年4月度の出荷実績を上限とし、状況によっては受注できない可能性もあるとしています。

エスケー化研株式会社(塗料)

エスケー化研では、2026年5月11日出荷分より全塗料の価格改定が行われます。改定幅は水性製品が15〜25%、溶剤製品が20〜30%、粉体製品が10〜15%となっており、溶剤形の主力製品は4月21日出荷分から先行して適用されます。

また、4月13日には溶剤下塗り・錆止めについて受注停止が発表されています。シンナー不足の影響で溶剤塗料から水性塗料への切り替えが進んでいるため、水性塗料の出荷にも遅れが生じており、納期回答が通常より遅れている状況です。

オート化学工業株式会社(オートンイクシード等・接着剤・防水材)

【2026年4月14日】
下記対象商品につき、やむを得ず受注を一時的に見合わせ。

1.対象製品
・弊社シーリング材製品(専用プライマー含む)

2.出荷体制について
・対象期間: 2026年4月15日より当面の間

【2026年4月9日】
ホルムズ海峡封鎖等による原料供給の混乱を受け、2026年4月9日より当面の間、月間販売数量を2025年4月〜2026年3月の月間平均実績を上限として制限。従来実績を超える注文については調整が入る可能性があります。

日新工業株式会社(防水・ルーフィング材)

【2026年4月13日】
防水材料全般の出荷を停止しました。

【2026年4月9日】
アスファルトルーフィング・フェルト類(屋根下葺材・壁下葺材)の出荷を停止しました。

【2026年4月1日】
キシレン・NSソルベントを出荷制限、トップコートシンナーを出荷停止。アスファルトルーフィング・フェルト類全製品についても出荷制限を実施。

ロックペイント株式会社(塗料・シンナー)

【2026年3月25日】
石化メーカーによる出荷停止・数量制限が相次いで発表されたことを受け、シンナー類全般について緊急対応を実施しています。

出荷量制限:2026年3月25日出荷分より制限
価格改定:2026年4月1日出荷分より現行価格から30%以上値上げ
海外製品の緊急輸入も検討中とのことですが、現状では必要量の調達は極めて困難

ボンフロン(フッ素系塗料)

フッ素系塗料ボンフロンについては、メーカーより使用予定量の確認(ヒアリング)が行われており、受注量の調整・制限を行う可能性あり。なお、シンナー全般についても60%の大幅値上げが実施されており、溶剤系製品全体で供給が不安定な状態が続いています。

よくある質問と回答

Q1. 契約後に値上げを請求されることはありますか?

A. 当社では原則ありません。ただし、契約書に条項が含まれる場合は、条件に従って差額が発生することがあります。契約前に必ずご説明します。

Q2. 水性塗料に変えれば影響を回避できますか?

A. 残念ながら、現在は水性塗料の主原料も値上げの対象になっており、回避することは難しい状況です。

Q3. DIYで塗ったほうが安く済みますか?

A. ホームセンター向けの塗料缶も品薄・購入数量制限がかかっています。また、外壁塗装は足場・高所作業・下地処理・適正な塗布量の管理など専門技術が必要です。安全性と仕上がりの観点から、プロへのご依頼をおすすめします。

Q4. 中古車のように、しばらく待てば値段が落ち着くのでは?

A. 過去の原料高騰局面を見ると、一度上がった価格が元の水準まで戻ることは稀です。需給が安定しても、上がった人件費・物流費・エネルギーコストはそのまま残るためです。

Q5. 補助金や助成金は使えますか?

A. 自治体によって、外壁・屋根の塗装や省エネリフォームに対する補助金制度があります。ただ、私が知る限り名古屋市で過去に補助金が出たことはありません。また、愛知県内でも過去に補助金が出たのは少ないです。当社では最新の補助金情報を掲載しておりますので、ご確認・ご相談ください。

⇒ 名古屋市の外壁・屋根塗装で使える助成金(補助金)

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