塗装を行う前に、その重要性について知っておきましょう

現場のプロが「塗装の重要性」を解説！

外壁塗装の目的は？

目的1、補修と強化

建物は常に紫外線や風雨、夏の高温や湿気、冬の積雪といった過酷な環境にさらされているので、メンテナンスを行わずに放っておくておくこと、どんなきれいな新築の建物でも劣化してしまいます。

たとえば、昔ながらの木造建築は外壁・屋根の塗装で防水仕様を施さなければ雨水が浸入し、家の内部に湿気が溜まります。湿気の影響で材木が腐食して破損したり欠けたり、ひどい場合には折れてしまうことすらあります。

家の中でも特にキッチンやバス、洗面所などの「水廻り」は、他の箇所よりも傷みが早いと言われます。ただでさえ湿気が高くなりやすいのに、外部からも浸入してくるのでは、耐用年数に影響が出たとしても不思議ではありません。建物にとって湿気はその寿命を左右しかねない厄介なもの。適切な外壁塗装できちんと補修・強化を行うことで、湿気という大敵から大切なご自宅を守りましょう。

目的2、美観

建物において「美観」を保つことは重要なポイントです。同じ形のマンションが立ち並ぶ中、一棟だけ雨じみやひび割れで外壁がボロボロだったとしたら……。その棟にある部屋を買ったり借りたりしようという気は起こらないのではないでしょうか？　

また、誰でも自分の住む家をきれいに保ち、訪れた人に「素敵！」と言ってもらえたらうれしい気持ちになりますよね。しかし、インテリアにどれだけこだわっていたとしても、家の淡い色の外壁が黒ずんでいたら、よい印象は受けません。言うなれば外壁とは建物の「顔」。女性が肌をお手入れすることでよりメイクが映えるように、塗り替えによってその建物の価値をより高める効果が期待できるのです。

劣化を放っておくとどうなるの？

建物は年月が経つとひび割れや雨漏りなど、様々な劣化症状が見られるようになります。もしその症状を放っておくと、さらに劣化が進んでしまい、塗装だけでは対応できずに建て替えが必要となる可能性もあります。

建物を守るためはもちろん、費用面でも高くつくことがありますので、以下の症状が発生している場合は注意しましょう。

チョーキング

チョーキングとは、外壁を触ると白い粉がつく現象で、劣化の初期症状になります。早急な対処は必要ありませんが、チョーキングの発生は防水性が失われている証拠なので、外壁塗装を検討し始める時期となります。

ひび割れ

ひび割れには2種類あり、髪の毛程度の細さのひび割れを「ヘアークラック」、0.3ミリ以上のひび割れを「クラック」と呼びます。

ヘアークラックの場合は早急に塗装する必要はありませんが、それ以上のクラックの場合は、塗膜ではなく構造自体にひび割れが発生している可能性が高く、ひび割れ部分から水が浸入してしまう恐れがあります。放っておくと雨漏りにもつながるので早めに対処しましょう。

カビやコケ、藻

カビやコケ、藻の発生により、美観が損なわれるのはもちろんですが、建物の劣化が進んでいる証拠でもあります。カビやコケなどは水分が多いところに発生するので、外壁の防水性が失われて、水を含みやすくなっていると状況と言えます。

剥がれ、膨れ

剥がれや膨れの発生は、塗膜が外壁を保護する機能を失っている状況です。そのため、塗料の機能が発揮されず、構造自体の劣化が進んでしまいます。塗装が剥がれただけと思われるかもしれませんが、そのままにしておくと塗り替えだけでは済まなくなるので注意しましょう。

雨漏り

雨漏りの発生は緊急性が高く、すぐに塗装や補修をする必要があります。侵入した雨水によって、外壁や屋根だけではなく建物全体が劣化してしまい、耐震性にも影響する恐れがあります。

また、天井やベランの下などに雨染みが確認できる場合も、建物内部に水が浸入している証拠なので、早急に専門の業者に相談しましょう。

外壁・屋根の塗装には定期的な塗り替えが必要！

外壁塗装や塗り替えの重要性をご理解いただけたでしょうか？くわしく知らなかったという方も、大切な建物を長く活かすためにこの機会にぜひ見直してみてください。外壁や屋根の塗装は完了すれば、“その後はずっと安心”というわけではありません。

防水や紫外線防止効果のある塗料の層（塗膜と言います）も、経年によって効果が失われていきます。そのため、定期的な塗り替えが不可欠です。防水・対天候性が高いとされるサイディングも例外ではありません。